小さな成功の積み重ねが大切
一見すると好調に見えるWOWOWのSNS施策だが、その効果はまだまだ弱いと語る。それでも米田氏はこの取り組みを止めるつもりはないという。その理由を次のように語った。
「自分たちは月額課金の料金体系なので、ぶっちゃけてしまえばお客様が番組を見て楽しんでいるか、いないかは関係ないかもしれません。ともすればメジャーな作品ばかりを集める方向にいきがちになってしまいます。しかしそうではなくて、一般的な人気指標では見えない、熱量を持ったコンテンツをTwitterの小さな呟きから見つけ出す、あるいは、WOWOWに対する不満を見つけ改善していく。そういうことを"やるかやらないか"ではなく、"やらなければ"生き残っていく事はできないと考えています」
そして、放送業界でSNS施策に取り組む人たちに向けて次の言葉を贈った。
「放送業界といってもコンサバティブな業界ですから、ウェブの取り組みを理解してもらうことは大変だと思います。それは私たちも同じでした。社内のSNS施策に取り組むメンバーを常に励まし、熱量を維持することが一番大切だと実感しています。そして彼らの小さな成果をコツコツと経営層に報告し、実績として認めてもらうこと。それを欠かさないでください。ここに集まった皆さんを、私は同志だと思っています。共に頑張っていきましょう」