表面化してきた海外依存の弊害

とはいえ、続々と日本の土地を買ってゆく海外の事業者や個人に対し、国内では不安の声も大きい。このジレンマの解消に、政府もようやく動き出した。

法務省は昨年12月、不動産の所有権登記にあたり、すべての購入者にパスポートなど国籍を証明する書類の提出を義務付ける新制度を発表した。今年度中の運用開始を目指す。

外国人による投機的な購入に押され、日本人が住宅を取得しにくくなっているとの危機感が背景にある。海外でも米ブルームバーグなどにより、こうした日本側の対応が報じられている。

放棄された家
写真=iStock.com/gnome24
※写真はイメージです

加えて法務省は、高市早苗首相が掲げる外国人管理強化の路線に沿って動いている。高市氏は「調和ある共存」をうたいつつ、入国審査から在留期間の管理、不法就労の取り締まりまで矢継ぎ早に規制強化を打ち出している。

この流れの一環として、政府はまた、外国人の土地取得に関する規制の見直しを検討している。「国家安全保障」を理由とした対策だ。

もっとも、外国人を規制するだけでは根本的問題は解決しない。すなわち、日本の出生数の減少だ。昨年で10年連続の減少となった。

AFP通信は、外国人労働者なしには、もはや経済が回らないと指摘する。

格差は北海道の内部でも鮮明だ。北海道内では、観光と外資の影響を受けた地域が全国有数の地価上昇を記録している。一方、人口減が進む地域では下落幅が最も大きい。

倶知安くっちゃん町の文字一志町長は「この地域の美しさを世界中と分かち合いたいなら、国籍による壁を乗り越えなければならない」とAFP通信の取材に語る。

勢いある海外資本を、地元の発展にどう組み込むか。地方自治体の模索が続く。

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