日本人の取得率はワースト2位、2年で消える権利

2022年に大手総合旅行会社であるエクスペディアが実施した「有給休暇の国際比較調査」によると、2022年の日本で働く人の年休の取得率は60%(20日間のうち12日間)であり、世界各地域と比較するとワースト2位でした。また、ヨーロッパでは、2週間から1カ月程度の年休(いわゆるバカンス)をまとめて取得する傾向があるのに対し、日本では、月に1回程度に分割して取得する傾向があります。

横山佳枝『ブラック就業規則』(東洋館出版社)
横山佳枝『ブラック就業規則』(東洋館出版社)

日本では、業務上の都合や他の従業員への配慮により、長期の休暇取得をためらいがちですが、本来、年休制度とは、労働者が心身をリフレッシュすることを目的とするものですので、細切れで取得してもその目的を十分に果たせないことになります。長期休暇に際し、会社に時季変更権の裁量を認める上記の最高裁判例(時事通信社事件)の考え方が現在妥当するかどうか疑問があり、ワークライフバランスの観点を重視し、労働者の年休取得の権利をできる限り尊重することが望ましいと考えます。

なお、年休の時効は2年であり、2年を超えて消化できていない年休はゼロになってしまいますので、未消化の年休が多い人は注意が必要です。

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