この早朝勉強会の目的は社長と社員が同じ価値観になることです。社員が参加することで、社長と社員が同じ価値観を持つ会社になる。各自がバラバラに好き勝手やっているときとでは業績が変わる。今までに5000回以上やっています。これだけやれば社員も相当育ちます。価値観が共有できるだけでなく、社員の質も上がってくる。
エナジャイザーというわずか15分の診断で人と組織の活性化を図る適性検査の受診で8年前は、社員の55%がA、B、C、D、Eという5段階評価でEでした。
しかし直近の受診では社員の93%がC以上に入った。Eの人たちも、教育して訓練すると、EレベルからCレベルまで上がってきます。Aには届かないまでも、Cまでは上がれる。だから教育にはすごく大きな意味があると分かります。
私が武蔵野の社長になって、2013年で25年になります。そのあいだずっと、来る日も来る日も社員教育をしてきました。25年間ずっと社員のレベルを上げ続けると、どうしようもなかった人も人並み以上になる。部長の小林哲也は入社時、コピーも取れなかったが、今ではiPad ミニを使いこなしている。
ところが、どんなにいい学校を卒業しても、25年間教育されなければ、能力が下がることこそあれ、上がることはありません。その点、当社は強制的に教育するから、少しずつ上がって、教育されていない人たちを追い越していく。
クルマでいえば、うちの部長クラスは1500ccの排気量かもしれません。
でも5000ccのエンジンを持っていようと、道の走り方などの知識や経験がなければ、1500ccのクルマを抜くことはできません。
社員教育のために、朝の時間を活用した早朝勉強会は意味があるのです。
※本連載は『絶対に会社を潰さない 社長の時間術』(小山昇著)からの抜粋です。