2.自分と向き合わないタイプ:行き当たりばったりの浅い人生
自己肯定感は高くも低くもなく、チャレンジする気持ちはあるともないともいえない。2つの座標軸が交わる地点に位置するのが、このタイプです。
仕事や人生について深く考えずに生きてきたため、資格も特技もなく、40代半ばで派遣切りにあったりする。行き当たりばったりで行動し、イヤなことがあるとすぐに会社を辞めるので、キャリアも人間関係も積みあがっていきません。
このタイプの口癖は、「面倒くさい」。目標を立ててそれに向かって努力したりチャレンジしたりすることが、面倒に思えて仕方ないのです。
たとえばパソコンが使えれば希望の仕事に就けるとわかったら、普通は学校に通うなどして覚えようとするでしょう。しかしそんな単純なことすら、彼らにとってはハードルが高いのです。なぜなら先を見通すことが苦手だからです。この壁さえ乗り越えればその先に道が開けているという、先のイメージが湧かない。だからただの壁が断崖絶壁に見えて、挑戦する前にあきらめてしまうのです。
このようなタイプは、自分が何を望んでいるのかをゆっくり考えるといいでしょう。自分の理想がわかれば、それに近づくための方法も見えてきて、惰性的な生き方から卒業できるようになります。
しかしこれまで自分と向き合ってこなかった人に、ただ考えろといっても難しいかもしれません。そこでおすすめなのが、「将来の自分」をテーマにしたコラージュを作ってみること。たとえば「3年後の自分」とか、「未来の私」というタイトルで、雑誌やフリーペーパーなどから写真や文字を切り抜いて、自由に紙に貼っていきます。こんな家に住みたいとか、こんなところへ旅をしたいとか、こんなふうになりたいという自分のあこがれや理想のイメージを集めて貼ってみるのです。そこに自分の写真を加えてもいいし、好きな文字やイラストを書き加えてもOK。人に見せるものではないので、正直に好きなように作ってください。
できあがったものを見ると、自分でも知らなかった自分の願望が見えてきます。ばかばかしいとお思いの人もいるかもしれませんが、経営者やアスリートたちもこれに嬉々として取り組み、効果を実感しています。
完成したコラージュは、目につくところに飾っておくと、見るたびに元気になれます。できれば3カ月ごとに更新すればなお効果的です。家族に公開するのもいいでしょう。これは若い人だけのものではありません。平均寿命が延びたいま、50代、60代の人でも新たな目標を設定してそれを達成するだけの時間は十分にあります。