ポケットの襟は出すべきか、入れるべきか
次に紹介するのは、主に男性の身だしなみに関わるマナーです。
スーツ上着のポケットについている襟部分を「フラップ」と言います。このフラップは、もともと「雨除け」です。正式には、屋外に出るときに出し、室内に入るときにはポケットに入れるものです。
特に、フォーマルなシーンでこのようなマナーがさりげなくできると、「マナーのある人」「デキる人」という印象を与えます。
現在のビジネスシーンではそこまで厳密に求められていませんが、少なくとも左右対称にしておくことが大切です。特にポケットにものを入れる方は、出し入れの際にフラップが乱れやすいので、注意しましょう。
例えば、
・フラップがポケットに中途半端にかかっている状態
などは、だらしない印象を与えます。出すなら出す、入れるなら両方入れましょう。
なお、女性のスーツやジャケットは、フラップが飾りになっていることも多く、出し入れはできないケースもありますので、左右が揃っていれば差し支えありません。
「前ボタン」マナーは男女で異なる
起立時にスーツの前ボタンを開けっぱなしの方を目にしますが、これはだらしない印象を与えてしまいます。スーツのボタンの留め方にも、実はマナーがあるのです。
「アンボタンマナー」という言葉を聞いたことはありますか。男性は起立時に一番下のボタンを留めないというものです。このマナーは、19世紀イギリス国王のエドワード七世が、晩餐会でスーツの一番下のボタンを外していたため、国王に恥をかかせないように周囲の方も一番下のボタンを外したことが由来とされています。
つまり、すべて留めたらマナー違反というわけではありません。1960年代、ジョン・F・ケネディ大統領はボタンをすべて留めることを好み、留める前提でスーツを仕立てていたと言われています。
ただし、現在の男性のスーツのほとんどは、一番下を外す前提で作られています。着席時は外し、起立時には一番下以外は留めるとよいですね。
一方、女性のスーツは、すべて留めて着用します。着席時にもボタンは外しません。最近は、おしゃれを優先して前ボタンを外した着こなしをなさる方が増えましたが、お客様対応時などはマナーを知らない人という印象を与える可能性があるので注意が必要です。


