集中力が落ちる時間に「回復ブロック」

やらなければいけないと分かっているのに、
体や頭が動かないことがある

・よくある誤解→「能力が低い」
・頭の中の独り言→「もう無理」「しんどい」「めんどくさい」
・本当の原因→脳の認知負荷が高すぎる
・必要な仕組み→限界に達する前に回復できる仕組み

「やらなければいけないと分かっているのに、体や頭が動かないことがある」…この背景には「脳や体のエネルギーを守りたい」という本能的な欲求が隠れています。つまり、脳や体が疲れているのです。人間には誰しも休憩が必要ですが、このような方の場合は特に「休む前提」でスケジュールを組むことが大切です。

疲れた目を抑える女性
写真=iStock.com/Jirapong Manustrong
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仕組み① 「回復ブロック」を導入する

休息を「時間が余ったら取るもの」ではなく、「必ず必要なもの」として、会議の予定などと同様に週のスケジュールに組み込みます。おすすめは「回復ブロック」の設定です。毎日、午後や夕方など、自分がいつも特に集中力が落ちると感じる時間帯に、15〜20分の枠をカレンダーに入れておきます。この時間にやることは、深呼吸、ストレッチ、軽い散歩、目を閉じる、コーヒーを一杯飲む、といったことです。交感神経の過度な緊張を緩め、リラックス効果が期待できます。

有給は1年の最初にカレンダーに記入

「休息の予約」は、エネルギーを守るために大切な方法です。有給休暇も1年の「最初」にカレンダーへ組み込みます。夏季休暇や年末年始とは別に、月に1日、四半期ごとに1日、などのように設定して、休むことを早くから周囲に「宣言」してしまいます。休みを「戦略」として先に組むことで、限界のセンサーが鳴る前に回復でき、大切な仕事に集中しやすくなります。

仕組み② 「思考停止リスト」を用意しておく

体や頭が動かないとき、私たちはしばしば「何をやるべきか」「どのタスクを選ぶか」にエネルギーを奪われています。疲れている状態では、新しい判断や選択は大きな負担になります。そこでおすすめなのが、「思考停止リスト」を事前に用意しておくことです。

思考停止リストとは、その名の通り、疲れていても迷わず取り組めるよう、あらかじめ選んでおいたタスクをまとめたものです。

・迷わずすぐに着手できる
・判断をほとんど必要としない
・万が一失敗しても、ダメージが少ない

これらの条件を満たすタスクだけをリストアップしておきましょう。これらの作業は、売り上げなどの価値を生み出すわけではありませんが、次に集中するときの効率を上げてくれるという意味で、立派な「仕事」です。デスクやロッカーを整理整頓したり、お気に入りの飲み物を用意したりするのもいいでしょう。手や体を動かすことで気分転換にもなります。エネルギーを節約しながら、次の集中のための準備を進めることができます。