糖質中毒になっている脳

実は、「甘いものが脳にいい」とか「脳のエネルギー源はブドウ糖だけだ」というのがウソだとわかっている人は、それなりにいます。むしろ、甘いものは脳にも健康にもマイナスだと知っている人もいます。

さらに、炭水化物も糖質そのもので、甘いもの同様、減らしたほうがいいということを理解している意識の高い人もいます。

にもかかわらず、結果的に多くの人が糖質を過剰摂取しているのには、2つの理由があります。

ひとつは、世の中に出回っている栄養学の情報が古いこと。

厚生労働省が推奨している「バランスのいい理想的な食事」は、糖質摂取量が多すぎます。つまり、それを参考に「これくらい糖質を摂ってもいいだろう」と判断するのはちっとも良くないのです。

もうひとつは、知らぬ間に「糖質中毒」に陥っていること。

「疲れたら甘いものを補給しなくては」とか「脳にはブドウ糖が必要だ」ともっともらしい理由をつけているものの、実は「食べたくてたまらない」から食べているわけです。

「中毒」とは、決して大げさな表現ではありません。穀物や砂糖というありふれた食材が原因となっているので深刻には感じないでしょうが、脳がやられてしまっているという点で、薬物中毒となんら変わりません。

自宅の勉強机でドーナツを食べながら、おやつの時間を楽しんでいる女性
写真=iStock.com/BongkarnThanyakij
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「日本人だから白米が好き」は大間違い

実際、糖質中毒の人は渇望感が強く、それを摂らずにはいられません。

甘いものを食べずにいられない人、清涼飲料水を手放せない人、スナック菓子が止まらない人……みんな糖質中毒です。

とくに働き盛りの男性において、白米好きがもとで糖質中毒に陥っている人を多く見かけます。

私は、1日に1粒もコメを食べなくて大丈夫ですが、彼らはそれができません。肉や魚をいくら食べようが、おかずでお腹いっぱいになろうが、白米を食べずにいることが難しいのです。

こうした状況に、本人は「日本人だからコメがなくては始まらないのだ」と考えているのかもしれません。しかし、正しくは「糖質中毒だからコメを渇望しているのだ」という認識が必要です。