考えごとはすべて“翌朝送り”

寝る前の決めごととして、もう一つ、大事なことがあります。それは、

「考えごとをしない」

枡野俊明『疲れない心をつくる休息の作法』(三笠書房)
枡野俊明『疲れない心をつくる休息の作法』(三笠書房)

ことです。

夜は一人静かに過ごせる時間なので、「落ち着いて、いろいろなことを考えるのに適している」と思うかもしれませんが、それは大きな勘違い。

なぜなら夜は、どんなに明るい電気のなかにいようとも、本質的には“闇のなか”。思考がネガティブな方向に傾きやすく、判断力も鈍ります。

ですから、何か心配事があって「どうしよう」と考え続けても、夜は頭のなかを「どうしよう」がくるくる回るだけ。判断を誤ったり、解決に至らないことが多いのです。また、考えを巡らせることで脳が活性化して、なかなか眠りにつけなくなったりもします。

莫妄想ばくもうそう」という禅語があります。

余計なことを考えるな、あれこれと想像を巡らせるな、という意味の言葉です。

夜は心身を休ませるための貴重な時間。だから、たとえ日中に影を潜めていた不安や悩みが、夜になって頭をもたげても、

「明日、考えよう」

と、迷わず“翌朝送り”にし、潔く眠りにつきましょう。

そうした心配事は、朝、差しこんでくる陽光のもとで考えると、

「なんだ、たいした問題ではないじゃないか」

と、案外あっさり解決したりするものです。そうして「心のおり」がなくなれば、心身ともにフレッシュな状態で、一日のスタートを切ることができるでしょう。

とにかく夜は、頭も体もすべての働きを停止させ、静かで穏やかな時間を過ごしながら、心身の回復に専念すること。

それが、禅の教える「睡眠の作法」なのです。

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