2014年最終章の戦い方

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サッカー日本代表 今後の主なスケジュール
――W杯までもう1年もない。通訳が間違って「1時間」と訳し、監督は戸惑い、笑い転げた。どんな強化を考えていますか?

「まず今年は他の代表チームよりたくさん試合をこなしたと思います。これからもまだ試合があります。今年は試合で試しながら、このチームにふさわしい選手をどれだけ選べるのかが重要となります。いわば土台づくり、底上げです。そこに力を注いでいきたい。また来年には、組み合わせ抽選(今年12月)が終わっているわけですから、対戦相手を想定したチームと試合を組んでいければいいなと思います。2014年になったら、最終章に入ったということで、W杯を想定してチームをつくっていくことになります」

3年前の就任当初の「攻撃サッカー」は見る者をワクワクさせた。このところ失点の多さから、守備の課題が浮き彫りとなったが、攻撃スタイルを変えるつもりはないようだ。

――チームづくりは順調ですか?

「順調です。ここまでの流れとして、就任して3、4カ月でチームの世代交代を図り、アジアカップ当時は平均年齢が25歳に満たないチームで臨んで優勝しました。その後、W杯の予選を戦いました。結果を求められる戦いだったのですが、チームの成長を促しながら結果を出してきました。ただアジアの予選ですから、アジアレベルの試合しかできませんでした。じゃ、どれだけ世界と戦えるのかと確認するためにコンフェデ杯に臨んだわけです。新しいメンバーにも目を向けて、チーム内でより激しい競争をさせていこうという段階に入ってきています」

――最終章は?

「今年いっぱいはできるだけ多くの情報量を集めるようにします。14年の最終章に入ったら、膨大な情報量の中から実際に本番に向けて何が必要なのか、それを取捨選択していきます。そしてW杯まで準備1カ月間というときにはディテールにこだわってチームをつくっていきます。現時点で我々はいいレベルにいると思うんです。伸びシロがあるチームですから」