達人が実践する「手土産選び」の鉄則
年末年始の帰省シーズン、多くの人の頭を悩ませるのが「手土産」の選定です。
出発直前の東京駅で、山積みになっている「なんとなく人気そうな菓子折り」を思考停止で手に取り、レジに並ぶ。厳しい言い方をすれば、これは「作業」であって「ギフト」ではありません。
私が手土産選びにおいて提唱している鉄則。それは「まずは10分間、相手を思う時間を確保する」ということです。
スマホで「東京駅 人気のお菓子」と検索する前に、一度立ち止まってください。「実家の父は最近、健康数値でお酒を控えていると言っていたな」「義理の母は、オーガニックなものに関心が高かったはずだ」。
このように、贈る相手のライフステージや現在の状況を「要件定義」するプロセスが不可欠です。
ギフトの本質は「モノ起点」ではなく「ヒト起点」であること。相手のために思考を巡らせた時間こそが、最強の付加価値となります。「相手への想像力」というワンクッションがあるかないか。それが、単なる物品の移動を、信頼関係を築く「戦略的なコミュニケーション」へと昇華させる鍵なのです。
東京駅エリアで選ぶなら「コテコテな東京」が正解
では、具体的な「戦術」について解説しましょう。
例えば、東京駅から地方へ帰省するというシチュエーションにおいて、構築すべきストーリーラインは「東京の最新の空気感」や「東京ならではのブランド」をお届けすることです。
地方の方にとって、東京はやはり特別な場所です。「東京ってすごい」「きらびやかなお店がたくさんある」という期待値を持っています。
だからこそ、ある種「コテコテな東京のイメージ」をしっかりと満たしてあげるのが正解と言えます。わかりやすい権威性やブランド力があるものを選ぶことは、相手の期待に応えるというホスピタリティの表れでもあります。
私が東京駅周辺で選ぶ際の基準は、大きく分けて3つです。
2.ホテルブランドの権威性:「誰もが知る高級ホテル」の看板で安心感を届けるもの
3.語れるストーリー性:製法や背景にある物語で、会話の糸口を作るもの
これらに加え、親族が集まる場であれば「個包装」「常温保存可」など運用面での配慮も重要です。
この基準に沿って、私が実際に活用している「間違いない手土産」を紹介していきましょう。
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