「親フィルター」に要注意

親の老いに気づけない原因はさまざまなものがありますが、私は「親フィルター」のようなものがあると考えています。これは、無意識のうちに「自分の親はいつまでも元気でしっかりしているはずだ」と思い込み、現実の衰えを脳が無視してしまう状態のことです。

親が旅行の話をしたり、元気に振る舞ったりする姿を見て「まだ大丈夫」と安心し、異変を見逃してしまいます。

実際、親がお世話になっていたお医者様から「もう二人での生活は厳しいですよ」と告げられたときでさえ、私は「まだ大丈夫でしょう」と思ってしまいました。しかし、後から冷静に振り返れば、当時の両親の状態は完全に限界を超えていたのです。