オタクが社会を変える
【暦本】今のアメリカはSFを読んでいる人のリテラシーがあって、それがシリコンバレーの企業をつくっています。だから、メタバースなどもブームになる以前から普通に通じるわけです。日本はドラえもんリテラシーが高くて「どこでもドア」を全員知っている。実はSFリテラシーも高いはずです。もう少しみんなで堂々とSFを読みましょう。
【加藤】SF好きは若干「geek(オタク)」的な扱いですよね。
【野村】アメリカの大学では、勉強しているほうがクールなんです。みんな勉強しているように振る舞っていて、「次の授業に出なくちゃいけない、“I gotta go”」とか言っていますが、実はたいしたことはやっていない(笑)。それでも、クールだからとやっているうちに、本気でやるようになるんじゃないかと。
いずれにせよ、国力のためには、オタクがモテないとダメなんです。若い人がモテることに興味があるのは自然だし、オタクに人気があれば、自分がオタクなことを隠さないで済む。「オタクがカッコいい」が日本を救うんです。
【瀧口】そうなってきている気もしますけど。
【合田】秋葉原は昔、怪しいところがありましたが、芸能人のグループができたので、認知度が上がりましたし。
【加藤】今の日本の若い世代は、我々のリテラシーとは違うし、オタクの文化が根付いているから大丈夫です。



