年金の開始年齢の引き上げで全土が麻痺状態に

やがてパリに住むようになると、働き盛りに見える人たちが、真昼間から美しいリュクサンブール公園やチュイルリー公園のベンチに腰掛け、一日中読書を楽しむ光景に出会いました。

「失業中なのだろうか?」と不思議に思いつつ、その穏やかな表情に、日本人の私は驚きを覚えました。やがて私も彼らにならい、古典的なフランス文学を片手に、時間が許せば公園のベンチで過ごすようになりました。それは今思い返しても至福の時です。

調べてみると、フランスの失業保険の給付額は日本と大差ありませんが、給付期間が格段に長いのです。日本では90日から最長360日ですが、フランスでは50歳以下でも730日、53歳以上は913日、58歳以上ではなんとたっぷり3年分、1095日間も受け取れます。