クマ対策は議題に上ってこなかった

静岡県とJR東海はこれまで、多様な生態系を誇る南アルプスの自然環境をリニア工事で破壊しないよう、県の生物多様性専門部会で何度も対話を行ってきた。

その中でJR東海は、自然環境を現状以上に回復させる「ネイチャーポジティブ宣言」を行っている。永長隆昭・JR東海静岡工事事務所長は「カネと労力を掛けるのはもちろん、技術的な知見が必要となる。生半可な覚悟ではできない」などと話した。

クマなどを使いネイチャーポジティブを訴える環境省のイメージ図
環境省提供
クマなどを使いネイチャーポジティブを訴える環境省のイメージ図

一方で、部会で議題に上ったのは生息数の多いニホンジカ(ホンシュウジカ)や絶滅のおそれがあるとされるヤマトイワナなどについてで、クマに関しては何も議論されてこなかった。