いよいよボーナスの時期がやってきた。合理的かつ効果的なボーナスの使い方は何だろうか。ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太氏は「インフレが続きそうな今、預貯金として貯めておくのが賢い時代は終わった」という――。
「ボーナス」と書かれたブロック
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最初に検討するのは「ローンの返済」

まず真っ先に考えたいのが、コスト軽減に関してです。住宅ローンなど各種ローンの返済が残っている方は、ローンを繰り上げ返済することで利子軽減を検討しましょう。

特に、変動金利でお金を借りている方の場合、長期で見れば利子負担が重くのしかかってきている可能性があります。金利上昇の傾向がある今だからこそ、早め早めに返済することで利子負担を軽減すべきです。

また、消費者ローンやカードローンでお金を借りている方の場合、そもそもの借り入れ金利が高いため、のんびり返済していると利子負担がどんどん重くのしかかってくることになります。こうした場合もできる限り早い段階で、ボーナスでまとめて返済し、余分な利子を支払わなくても良いように対応すべきです。

ローンの繰り上げ返済シミュレーション

実際にどれぐらい利子が軽減できるか、事例で解説します。例えば、4000万円を変動金利年0.6%で30年、元利均等返済で住宅ローンを組んだ場合を考えましょう。繰り上げ返済は早期に行えば行うほど、利息軽減効果が大きくなります。

そこで、借り入れ開始から6カ月後に100万円の繰り上げ返済を行ったとします。シミュレーションによれば、利息軽減額は19万952円、短縮できた返済回数は9カ月となりました。

同条件で、金利を年1.0%で試算すると、利息軽減額は33万7690円、短縮できた返済回数は10カ月となりました。

繰り上げ返済は、できるだけ早く行うことで、金利の高い人ほど利息軽減効果が大きくなります。仮に何十万円も利息軽減が期待できるならば、ボーナスの使い道としては最も効果的ではないでしょうか。ついつい散財に走ってしまいそうな方ほど、ローン返済に充てる方が良いかもしれませんね。

インフレ時代に改めたい「貯蓄の考え方」

ローンという負の資産がない方は、資産を増やすことを検討するか、パーっと使って楽しむことを検討することになります。筆者は、パーっと使って楽しむこともありだと考えます。もちろん、全部ではありませんが。なぜならば、このインフレ下で預貯金にせっせと励むのはどうかと思うからです。

消費者物価が年2.5~3%ほど上昇する中で、普通預金の金利は年0.2%ほど。つまり普通預金に入金しただけでは、実質的に年2%以上もお金が目減りすることになります。要は、モノを買えるお金が減ってしまうことになるのです。