女同士は連帯ではなく内戦
Q4においては、このような女性同士の「内戦」が明らかになる。「女の敵は女だと思う」と「女性上司とはやりにくいと思う」の2項目においても、男性よりも女性のほうが優勢だった。
依然として続く男社会の現実に疲れ果て、「仕事は男に任せておけばいい」というあきらめが女性たちの間に広がっているのかもしれない。
今後、日本の労働人口は減少していく。女性が性別だけで間接的に差別される日本の企業社会の現状に、強い危機感を感じざるをえない。
男性の負の感情も見逃せない。興味深いのは、「女の嫉妬より男の嫉妬のほうがコワイ」と回答する女性が、男性よりも10ポイント以上高いことだ(Q4)。これも現実に即している。男性の自覚が低すぎるとも言える。
男性は嫉妬の生き物なのだ。もちろん、女性も嫉妬して男性以上に陰口をたたく。しかし、友達同士で愚痴をこぼせば気が済む女性に対して、男性の嫉妬は後を引く。倫理観も楽々と乗り越えてしまい、職場で実権を持っている人に讒言する男性も少なくない。やはり、男の嫉妬は恐ろしい。
以上のように嫌悪と諦観が交錯する日本の職場。では、あなた自身はどうだろうか? まずはQ5の自己診断シートをチェックしてみてほしい。診断結果は次回以降でご説明する。
(構成=大宮冬洋)