仕事のデキる人は、何が違うのか。元東洋経済オンライン編集長の武政秀明さんは「企画書やメールの“中身”だけに力を入れるのはもったいない。相手が興味をもっているとは限らないからだ。じっくり読んでもらうためには、“最初の言葉”で引きつける努力が必要だ」という――。(第1回)

※本稿は、武政秀明『22文字で、ふつうの「ちくわ」をトレンドにしてください』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

パソコンでメールを確認する女性
写真=iStock.com/Sitthiphong
※写真はイメージです

ほとんどの人は「中身」に興味ない

「あんなに頑張って書いた企画書が読まれない!」
渾身こんしんの投稿だったのに、アクセス数が少ない!」
「メールを送ったけど、相手の反応がよくない……」
「自信のある商品・サービスなのに売れない!」

そんな思いをした経験がある方は少なくないと思います。でも、思い切って、最初に大事なことを伝えます。ほとんどの人は、最初からその中身をくわしく見ようとは思っていません。忙しい現代人は他人の発信にすべて目を通している時間はありません。むしろ「面倒だから、できるだけ、見ないでいたい」という人だって多いはずです。

もちろん、すでに相手があなたやあなたの所属する組織の熱烈なファンなら話は別です。でも、そうでない場合、どんなにいい文章を書いたり、どんなにいい企画書に仕立てたり、どんなに優れた商品やサービスを用意したりしても、「読む」「見る」「選ぶ」というところに行きつかないことも多いのです。

だったら努力しても意味がないのでは? 違います。「読んでもらう」「関心を持ってもらう」「選んでもらう」ためには、中身も大事ですが、さらに大事なことがあるのです。

それは、「最初に、何を見せるか」。つまり、「最初に相手の目に触れる部分にどんな言葉を書くか」ということです。

「場所」を入れるだけで言葉の魅力がグッと増す

記事やプレスリリースならタイトル、メールなら件名、資料やチラシなら見出し、商品・サービスならキャッチコピー、SNSのやりとりなど。最初に相手に関心を持ってもらえるような要素を入れないと見てもらえないし、読んでもらえないし、選んでもらえない。これは、身の回りのあらゆる場面で起きていることです。

たとえば、あなたがランチタイムにパスタを食べようと思って、イタリアンレストランに入り、こんなメニューを見たとします。

「ベーコンのペペロンチーノ」

「へえ、まあ、どこにでもあるやつだよね」そう思うのではないでしょうか。よく見かけるメニュー名です。では、これならどうでしょうか?

「富良野産ベーコンたっぷりのペペロンチーノ」

これを見たら、「ほう、ベーコンがたくさん入っているのか」「富良野ってことは北海道産か。品質がよさそうだから、試してみようかな」と特別感のあるメニュー名に心を動かされる方もいるのではないでしょうか?

世の中にはこんな例がたくさんあります。最初に目にする言葉を変えるだけで、結果は怖ろしく変わるのです。