ポイントその2。睡眠に向けての、リラックスの儀式を確立する。
私は、どんなに忙しいときでも、眠る、と決めた瞬間に、ただちにリラックスの儀式に入る。Tシャツと短パンになって、ベッドに横たわる。そして、自分の好きなイギリスやアメリカのコメディを、ノートブックパソコンで観る。
ときには、落語を聞くこともある。とにかく、それまでやっていた仕事とは全く関係のない、笑ってゆったりした気分になれるコンテンツに触れる。すると、5分も経たないうちに眠くなって、寝てしまうのである。
だらだらとそれまでやっていた作業を続けたり、あれこれ考えてしまうと、なかなか寝付けない。入眠は、それ自体が1つの「アクション」。能動的であってこそ、初めてぐっすりと眠れるのだ。
快眠するための秘訣は、実は「切り替えの素早さ」である。朝起きてすぐにトップスピードになるのも、1つの「切り替え」。脳の全体的な「切り替え」能力を高めることが、快眠のためにも、朝活のためにも必要である。
文脈を切り替えるときに働くのは、両眼の後ろあたりにある眼窩前頭皮質。この領域を活かして、気分転換したい。
切り替えの早さは、移動中などに短い睡眠をとる「パワーナップ」でも必要。15分程度眠るだけで、ぐんと効率アップする。
十分な脳の休息は、トップスピードの仕事をするための「インフラ」。切り替えの早い快眠を心がけたいものだ。
自著で恐縮だが、『脳が冴える快眠法』(日本能率協会マネジメントセンター)にも関連することが書かれているので、興味のある方はご参照ください。
(写真=PIXTA)