ADHDなら職場以外でも問題があるはずだが…

読者の方々はADHDのタイプの一つである「不注意優勢型なのでは?」と思ったのではないでしょうか。これは多動性や衝動性はないものの、注意力が散漫であるがために、日常生活上の不都合が出ているというものです。

しかし、これも該当しないのではないかと私は感じていました。なぜならば、彼が訴えている困りごとのほとんどは職場での出来事に集中しており、仕事以外には多動性・衝動性、そして不注意による損失が確認されないからです。逆を言うと、日常生活では落ち着いて生活している様子が確認できるのです。

ADHDは生まれつき脳機能に何らかの問題があるとされています。なので、職場でも家庭内でも、いつでも困りごとが起きているのが通常です。が、彼の場合は職場だけで困りごとが起きていることから、ADHDとは別の事情により、職場で思うように能力を発揮できていないと考えるほうが自然です。