最上階は中も外もすべて金

「真中には、彼らが天守(ママ)と呼ぶ一種の塔があり、我らヨーロッパの塔よりもはるかに気品があり壮大な別種の建築である。この塔は七層から成り、内部、外部ともに驚くほど見事な建築技術によって造営された。事実、内部にあっては、四方の壁に鮮やかに描かれた金色、その他色とりどりの肖像が、そのすべてを埋めつくしている」

「外部では、これら(七層の)層ごとに種々の色分けがなされている。あるものは、日本で用いられている漆塗り、すなわち黒い漆を塗った窓を配した白壁となっており、それがこの上ない美観を呈している。他のあるものは赤く、あるいは青く塗られており、最上層はすべて金色となっている」

「この天守は、他のすべての邸宅と同様に、われらがヨーロッパで知るかぎりのもっとも堅牢で華美な瓦で掩われている。それらは青色のように見え、前列の瓦には金色の丸い取付け頭がある」(『完訳フロイス日本史』松田毅一、川崎桃太訳、中公文庫)