会議中にメールチェックをする人の末路

実験以外にも、実際にマルチタスクが失敗する状況はある。友達やパートナーと話しているときに、上の空でソーシャルメディアを見ていたり、自動車を運転しながら、テキストメッセージを打ったり、おしゃべりしながらプログラミングをしたり、2つのことを同時に心配したり、子どもの世話をしながらデータ解析をおこなったりしようとすれば、悪い結果を招くことが多い。

大きな弊害が生じるパターンとしてよくあるのは、会議中に着信メールをチェックして、厳しい内容のメッセージを読んでしまうケースだ。そのメールを読んだ瞬間、さまざまな思考と感情が脳内で渦巻き始める。その結果、会議の議論には貢献できなくなるが、そうかといって、その場ですぐに厄介なメールに対応することもできない。マルチタスクを試みて、救いようのない大失敗に終わった経験は、誰でもあるに違いない。