会議中にメールチェックをする人の末路

実験以外にも、実際にマルチタスクが失敗する状況はある。友達やパートナーと話しているときに、上の空でソーシャルメディアを見ていたり、自動車を運転しながら、テキストメッセージを打ったり、おしゃべりしながらプログラミングをしたり、2つのことを同時に心配したり、子どもの世話をしながらデータ解析をおこなったりしようとすれば、悪い結果を招くことが多い。

大きな弊害が生じるパターンとしてよくあるのは、会議中に着信メールをチェックして、厳しい内容のメッセージを読んでしまうケースだ。そのメールを読んだ瞬間、さまざまな思考と感情が脳内で渦巻き始める。その結果、会議の議論には貢献できなくなるが、そうかといって、その場ですぐに厄介なメールに対応することもできない。マルチタスクを試みて、救いようのない大失敗に終わった経験は、誰でもあるに違いない。

ビジネスシーン
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マルチタスクがうまくいく組み合わせ

しかし、ときには、問題なくマルチタスクを実践できているように感じられるときもある。ポッドキャストを聞きながら料理をつくったり、手ごわい問題について考えながらジョギングをしたり、テレビを見てくつろいでいる最中に電話で商品を注文したり、はじめてデートする相手と親しくなろうとする際に、一緒に陶器を彩色したり、といったことは、取り立てて悪い結果にはならないように思える。