日本企業は過去30年間、内部留保を溜め続けてきました。「先行投資をして、将来の収益のタネを積極的に育ててこなかったため」と加谷珪一さんは言います。その結果が、「設備投資」が増えないという形で数字に表れているのです。積極的に設備投資をすれば、お金が回り、賃金に跳ね返る。すると消費が増えて、企業の収益が上がる。将来への期待がさらに高まり、設備投資を増やす。「好循環の起点が、企業の設備投資」なのです。加谷さんは、設備投資が増えない根本的な原因は、企業の経営陣が新しく投資をして伸びるよりも、「現状維持」を優先してきたことにあると指摘。しかし、「物価の上昇で、企業は抜本的に経営スタンスを変えないと生き残れない」と警告します。
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