曽山哲人氏
曽山哲人氏

誰だって、人から仕事ぶりをほめられたいものです。みんな誰かからほめられたい、認められたい。それが仕事をする上での大きなモチベーションになるからです。

さまざまな経験を積み、自分なりに納得する成果が出せたと感じている時にかかりやすいのが「評価が不満症候群」です。入社して5、6年目あたりが一番発症しやすい時期かもしれません。

例えば営業成績を10カ月連続達成しているのに「上司が認めてくれない」と感じている人。「こんなに頑張ったのになぜ?」とイライラしてやる気がなくなっている人。でも、ちょっと振り返ってみてください。あなたは自分のやった仕事の成果を正しくアピールしていますか? 上司はあなたの仕事ぶりを全て把握しているわけではありません。見てくれているはず、評価されているはず、という思い込みを外してください。そして伝える努力をする。

営業日報やミーティング、面談や仕事の後の飲み会など、上司に自分の仕事の成果を伝えたり、思っていることを意思表明する機会は意外とあるものです。

もしかして「オレも20カ月連続とかあったなぁ」と、さらりと言われるかもしれません。その時初めてあなたは「うわっ、そうなんだ。どうりで10ヶ月なんかじゃ認めてもらえないはずだ」と学習するのです。そこで、「自分も20カ月連続を目指してみよう」と、大きな決断ができたり、「達成を続けられるように、もっと提案の仕方を工夫してみよう」という目標ができるのです。

意思表明によって新たなゴールを引き寄せることが、成長を続けるコツです。

とはいえ、自分の成果を上司に直接伝えるのが難しい環境もあるでしょう。例えば部署内の雰囲気がギスギスしている、人間関係が難しい職場などです。

上司への意思表明が難しいなら「メンター」を探しましょう。ダメ出ししてくれる先輩を持つのです。他部署の先輩でもいいし社外の先輩でもいい。ナナメの上下関係を作ること。ファーストステップとしては社内の先輩がいいと思います。