健やかに生きる秘訣は何か。メンタルヘルス・コンサルタントの船見敏子さんは「5年間、うつ病に苦しんでいたKさんは主治医からはバランスのいい食事を摂るよう指導されていた。しかし体調が少し良くなったある日、趣味だった食べ歩きを思い出し、大好きな食べ物の店に通い始めると、症状は回復に向かっていった」という――。
※本稿は、船見敏子『結局、いいかげんな人ほどうまくいく』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。
ラーメン友達を作ることの驚きの効果
ラーメン友達を作ったら、うつ病が治ったという人がいました。
その人、Kさんとは、カウンセリングで出会いました。製造業の会社で働くKさんは、5年ほど前に過労でうつ病になり、以来、薬を飲みながら働いてきました。体調が良くなったり悪くなったりを繰り返し、苦しい5年間だったと言います。
うつ病は、きちんと治療をすれば改善します。でも、薬だけでは良くならないことも実は多いのです。考え方を柔軟にするトレーニングをしたり、生活習慣の改善をしたりといった、プラスアルファの工夫が必要になります。
Kさんにもそういった工夫をすすめました。
そして少し体調が良くなってきたある日。外に目を向け始めてほしいという思いで、楽しめそうなことがあれば、思い切ってやってみてと伝えました。
3か月後。Kさんは別人のようにいきいきした表情で私の前に現れました。
驚いて、何があったのか尋ねると、ラーメン友達を作ったと言うではありませんか。
Kさんはラーメンが大好き。病気になる前は食べ歩きが趣味でした。それを思い出し、久しぶりに店に行ってみたのです。すると、常連客に再会。数年ぶりに楽しい時間を持てたそうです。

