「治す」のでははなく、「理解」して「活用」する

こまごまとした生活のライフハックから、「何言ってんの?」というやしろ流メソッド、あるいは「ありのままで」という現状維持のススメまで、バラエティに富んだ内容になっています。僕が実際にやらかした失敗談もふんだんに盛り込みましたので、キミの経験にリアルに刺さるものが、きっとあるはずです。

いずれにせよADHD特性を「治す」のではなく、「理解」し、うまく「活用」するのがこの本のテーマです。ADHDの人の中には、これまでにたくさんの失敗を経験してきた人もいるでしょう。でも、自分を責めないでください。キミは絶対にすごいんだから。責めるのではなくて、飼いならす。

愛犬のダメさをいつまでも責め続けたくはないよな?

キミの隠された才能を200%活かすために、キミだけのADHD特性を理解し、躾けて、生涯のパートナーとなる愛犬のようにでていただけたら幸いです。

寝坊する人は「スヌーズ」を使ってはいけない

準備が遅い、時間の見積もりが甘いことのほかに、遅刻の原因に寝坊を挙げる人も多いでしょう。生活リズムが乱れやすいADHDはどうしても夜型になりがちで、起きるのが苦手な傾向にあります。

深刻な睡眠障害を併発している場合は、なるべく早く医師に相談するようにしましょう。ここでは、単純に怠け者ベースで寝坊が直らない人のための、僕なりの対策方法をご紹介します。

まず、スヌーズを信用するな。これ、寝坊防止の格言にしたほうがいいです。スヌーズで起きたためしがない。あいつらはマジで信じちゃいけない。

スヌーズの致命的な欠点は、「何度もリマインドしてくれる」という安心感を誘っておきながら、ワンタッチであっさりと設定が解除されてしまう点です。

寝ぼけまなこで無意識に解除して、「1回しか鳴らなかったんだが⁉」とブチ切れたことは数知れず。寝坊したくなかったら、まずは脱・スヌーズから始めよう。

じゃあどうするか。面倒でも、全部手動でアラームを設定しましょう。

分刻みに、最低5回は鳴らすようにする。アナログでバカっぽいかもしれませんが、結局これが一番効果があって、信頼できるやり方でした。

ご参考までにADHDあるある的な、僕のアラーム設定画面を貼っておきます(名前は、つけてもつけなくてもどちらでもいいです)。