「今日は飲み会になった」

よく似たフレーズですが、「今日は飲み会になった」と言って、予定をキャンセルしようとする人もいます。

「なった」と、まるでどこぞのだれかが勝手に決めたように言っていますが、もちろん、本人の意志で飲み会の予定を優先したわけです。

要するに「飲み会に行きたいから、予定をキャンセルしたい」というのが本音です。

岡野あつこ『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』(講談社+α新書)

自分の都合で予定をキャンセルしたいのですから、本来ならもっと下手に出て謝るべきです。それを言いっぱなしのように、「今日は飲み会になった」と自分には非がないかのごとくに堂々と居直るのでカチンとくるわけです。

こういう誤魔化しのフレーズを使うときの真意は、たいてい、パートナーの反論を恐れているものです。

「飲み会に出たいから、行ってもいいかな」と下手に出て頼むと「何よそれ!」ともろに撃をてケンカになりかねない、と恐れているのでしょう。

「職場が近ごろギクシャクしてるから」など、飲み会に出なければいけない理由はきっとあると思います。その理由も添えて正直に明かせば、相手も受け入れてくれるはずです。

ケンカになると思うのなら、居直ってやりすごそうとするのではなく、代替案や取引材料を添えて交渉してみてはいかがでしょうか。

「今日の予定をキャンセルする代わりに、次の週末にプレゼントを買う」などと「交換条件」を出せば、相手も「まあ仕方ない」と受け入れやすいでしょう。金額的に大したプレゼントではなくても、こういう姿勢を見せることが関係を円滑にするカギです。

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