小沢一郎が枝野代表に語ったこと
この選挙では、10万9863票を獲得し、小選挙区で初勝利初当選を飾った。以降は、小選挙区で連続当選を重ね、現在、5期目である。2018年5月7日、民進党、希望の党のそれぞれの一部議員が合流し、結党した国民民主党において、大塚耕平とともに共同代表に就任した。
9月4日、津村啓介とともに国民民主党代表選に立候補。「対決より解決」を主張してきた玉木が、野党共闘を訴えた津村を大差で破り、新代表(単独)に就任した。
2019年1月22日、自由党代表の小沢一郎は、国民民主党代表の玉木と会談し、両党を合流させることを決めた。2019年の参院選でも、1人区を中心に野党間での選挙協力こそ成立したものの、立憲民主党と国民民主党がそれぞれに戦うかたちとなり、結果的に立憲民主党が17議席、国民民主党が6議席に終わり、自公の合計で71議席を獲得した与党を利するかたちになった。
小沢は、今後の野党の動きにどのようなビジョンを抱いていたのか。
「2017年の衆院選後、わたしは、枝野代表に『野党第一党の代表のあなたが中心になって野党をまとめて選挙に臨むべき』と何回も話をした。だけれど、枝野代表は立憲民主党として独自路線で参院選を戦うという姿勢を変えなかった。結局、そのときはわからなかったんだろうね。一度、選挙の結果を見ないとわからなかったんでしょう」
立憲民主党代表の君子豹変
ところが、参院選後、枝野は、それまでの姿勢を変えた。立憲民主党は、2019年夏の参院選で比例区での得票は、2年前の衆院選から300万票以上減らし、791万7719票という結果に終わった。
枝野は、この選挙結果から独自路線の厳しさを実感し、8月5日、国会内で国民民主党の玉木代表、衆議院会派「社会保障を立て直す国民会議」の野田佳彦代表と相次いで会談し、衆議院での統一会派結成を打診した。その後、国民民主党側が衆参両方での統一会派を提案し、8月20日には党首間での合意に至った。
小沢は枝野のこの姿勢の変化について語る。
「自分は参院選の結果をある程度予測していたから、選挙前から『参院選後に枝野代表は必ず君子豹変する。間違いない』と言い続けていた。やっぱり、本当に選挙のあとに君子豹変したね」
小沢が推進していた立憲民主党と国民民主党の合流話は、2020年7月になり、再び動き出す。2019年9月3日に合流新党への参加届け出が締め切られ、翌4日に立憲、国民両党が合流新党への参加者を発表。立憲民主党では都知事選への対応をめぐり離党を表明していた須藤元気を除く88名が新党に合流することとなった。
9月10日に代表・党名選挙が実施され、枝野が新党の初代代表に選出、党名には枝野が掲げた「立憲民主党」が選ばれた。9月11日、残留組による新「国民民主党」の参加メンバーが協議をおこない、玉木の代表就任を決めた。
9月11日に立憲民主党の両院議員総会が開かれ、14日に同党を解党し、合流新党(新・立憲民主党)に移行することを承認した。