【電機】今後、賃金制度、なかでもボーナスに手をつけることになるかもしれない。これまではいくら成績が悪くてもせいぜい15%程度のダウンだったが、今後は成果が出ないと30%、50%ダウンもあるという仕組みに変えるかもしれない。もちろん成果の高い社員にはそれなりのアップを保証する。そうなると社員間で優劣が極端に開くことになるだろう。

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主な正社員の「賃金カット」企業

【流通】逆の見方をしている。行きすぎた成果主義の反省から、成果も大事だが、チームワーク重視という昔の方向に戻ってくるのではないか。個人の成果、業績を重視するやり方は日本では根付かなかったという反省も出てきている。こういう厳しい状況だからこそ職場のメンバーがチームワークを重視して一丸となってがんばるという姿勢が必要だ。成果的要素は入るとしても将来に対する安心感を与える意味で年功的なものを採り入れる企業が出てくるのではないか。

【化学】企業の考え方、価値観によって大きく異なる制度の見直しが進むかもしれない。非管理職層の若い世代に対しては年功的要素にして、管理職は逆に成果的要素を強める。評価要素は人材育成を重視した内容に変えていく企業が増えるのではないか。

【広告】基本的に今の不景気が2~3年で終わるという認識を持つ経営者なら人事制度に手をつけないと思う。制度設計して導入するとなれば、2年はかかるしね。

【電機】諸手当などの改革は進むだろう。業績が悪くなるとまず手をつけるのが3K。つまり広告宣伝費、交通費、交際費だ。それから以前の不況時に一時的に出張の日当をゼロにしたことがある。こうした間接費コストを極限まで下げたうえで人件費コストに手をつけるというのがリストラの常道だ。

【化学】4つ目が教育研修費。前回のバブル後の不況では総労務費に対する教育研修費の割合が下がり、現在の半分ぐらいの水準にまで落ち込んだ。

【広告】うちの場合も人は大事だから、育成費用は削るなと経営トップはことあるごとに言うが、それがどこまで許されるかだ。でも人材育成費用を削るのは最後の手段だよ。ここに手をつける前に接待ゴルフとかグリーン車に乗るのをやめるなど他の費用を削るだけ削り、人材育成費用は削らないでほしい。人材育成はそれこそ20年の計だ。