リゾート地で資産性があるのは軽井沢と葉山だけ
都区部には資産性が上がる理由にヴァリエーションがあるが、その他のエリアは1点集中型になりやすい。神奈川県では横浜駅周辺に集中する。特にみなとみらい線の新高島(90.0%)、みなとみらい(78.0%)、馬車道(28.7%)、日本大通り(25.7%)が高く、横浜の1駅前の京急線の神奈川(34.6%)、京浜東北線の東神奈川(27.5%)の海側が強い。根岸線も桜木町(29.2%)、関内(24.7%)、石川町(21.7%)までが20%を超える。例外は、逗子・葉山駅(29.7%)で、私が知る限りリゾート地で資産性があるのは誰もが羨む立地の軽井沢と葉山だけだ。
埼玉県では20%を超える駅はなく、最高で浦和(11.1%)となる。千葉県で10%を超えるのは、保育園の送迎ステーションがある流山おおたかの森(17.2%)で、ファミリー世帯の人気が突出している。南船橋(12.1%)は大型商業施設ららぽーとがあり、生活利便性が高い。その意味で、京葉線新駅の「幕張豊砂駅」(23年3月18日開業)は今後期待できることになる。
都下では、吉祥寺(12.4%)だけだが、駅前の商業施設の多さと井の頭公園があるために住宅地は駅から遠く、物件数は少ないのが玉にキズだ。
近畿圏では「京都市中京区」のエリアが強い
近畿圏にも資産性がある駅は多い。特に集中するエリアは京都市中京区で、京都河原町(69.5%)、京都市役所前(55.8%)、四条(46.4%)、烏丸御池(33.7%)、二条城前(29.2%)などがトップランクになる。ここから京都駅寄りに、五条(32.0%)があり、これと並行して京阪線の清水五条(21.8%)、神宮丸太町(29.8%)、東西線の東山(58.6%)も高い。
例外は京都駅の南側で唯一入った東海道線の長岡京(21.8%)だが、物件数は多くはない。京都市は高さ規制のため、タワーは立たない。そんな中でこの資産性は立地が良ければセカンドハウスとしても欲しい人が全国にたくさんいる証拠である。