「エコシステム」を破壊したのは正しかったのか
Twitterの投稿は基本的に全てがオープンですから、たくさんの人たちが思い思いに使うことで、新しいヒトモノカネを持続的・循環的に巻きこみながら拡散していく。こうして、Twitterというサービスを中核にした「エコシステム」が形になっていくわけです。
この状態をしっかり築くためには、ユーザー一人ひとりはもちろん、プラットフォーム上で広告を出そうとする広告主や代理店、研究・公的機関といった、様々な集団との関係を維持しつづけることが大切になります。各関係者がそれぞれの関わり合い方をしているわけですから、何かを変えようとするときにも、全員との調整が必要になる。
しかし、思い描くゴールに最短距離で向かいたいイーロンにすれば、こうしたものも「しがらみ」にうつったのかもしれません。彼がそうした結びつきを容赦なく破壊したり、毀損させたりすることは、短期的には正しいとは思えませんでした。
しかし、いま過去を壊すことで、将来新たな革新的なものを築けるかもしれない。成功するためにそれが正しい判断だったかは、未来になってみないとわからない。とりあえず今は彼があまりにも速いスピードで未来の成功に向かって突き進むものだから、まだ成否を語るには早すぎるのでしょう。