日本でもさらなる物価上昇の恐れ
その中で米金利が上昇すると、外国為替市場ではドル一強状況が一段と鮮明化するだろう。円安の加速、原油などの上昇でわが国の輸入物価上昇懸念が高まった。世界的にインフレ懸念が再燃するリスクは高まる。米ドルの上昇は、米国企業の海外収益を目減りさせ、業績下振れ要因にもなることも考えられる。世界経済が圧迫される懸念は高まる。
今後、イスラエルとイランの関係が一段と緊迫化しホルムズ海峡の封鎖懸念が高まると、世界経済はかなり厳しい状況に直面するだろう。金利上昇で米国の個人消費に息切れ感が出始めて、景気の減速懸念が高まる可能性もある。それは、世界経済全体の成長率下振れにつながるだろう。
原油や天然ガス、食料などの価格が上昇すると、景気の下振れ懸念が高まる中で物価が上昇しやすくなる。通常では考えづらい経済環境が起きるかもしれない。主要投資家は今後もリスク回避的な行動を優先するだろう。それに伴い、世界的に株価の不安定感は高まりそうだ。そのリスクは頭に入れておいたほうがよいだろう。