皇位継承予備軍は100人ぐらい確保したい
同時に何人も養子にする必要はなく、状況と本人の年齢をみながら徐々に進めてもいいし、将来も必要に応じて補充があってしかるべきだ。
具体的に誰かといえば、たとえば、常陸宮殿下の継承者として殿下の姉の子孫である東久邇系統からという意見もあるし、東久邇家系には非常に多くの男子がいる。しかし、皇位継承予備軍は、せめて100人ほどは確保しておきたく、広い範囲に候補者はいたほうがよいので、複数の皇族が複数の旧宮家から養子をとるべきだと思う。
中には、旧皇族の誰かを佳子さまや愛子さまの結婚相手とする前提で養子にすればいいという人もいる。こうした決め打ちは前近代的な発想で、たまたまそういうカップルができればその人も皇族の養子にすればいい、ということに留めるべきだ。
また、「これまで民間人だった人を天皇にするのは世論が納得しないだろう」と女系派は主張するが、いま議論しているのは、悠仁さまに男子が生まれなかった場合の話で、養子になった本人ではなく子や孫が候補者となる。彼らは生まれながらの皇族なのだから、問題ない。
旧宮家の方々は心構えができている
「養子になる希望者はいない」という人もいるが、旧皇族の多くは、「自分たちからアクションはとらないが、皇室のお役に立つようにといわれたらお受けするのが自分たちの立ち位置」であって、希望者がいるかという発想が愚劣だ。
また、旧皇族と現皇室は定期的な交流の場も持っているし、私的な行き来もある。さらに、小泉内閣で皇位継承問題の議論が始まってからは、心構えもでき、旧華族の集まりである霞会館の運営でも意識した動きがある。まして、「旧宮家養子案」が具体化されたら、余計に自覚は高まるわけで心配はない。
戦後の混乱期に旧皇族に不適切な行為があったという批判もあるが、それをいうなら、皇室に嫁いだ人たちの実家で不適切な経歴や行動の人もいる。
本当に不適切な皇族は皇族復帰させないようにできるのが、「旧宮家養子案」のメリットでもあるのを理解されていないようだ。