このように「他言語を学習するためのツール」として英語を活用すると、自然と英語のリスニングやリーディングが上達するというわけです。
また、英語は世界共通語なので、他言語のネイティブと話しているときに単語や文法についてわからないことがあったら、英語に切り替えて質問することもできます。
もちろん英語を話せない人もいますが、私が実際に接してきた中では、出身国を問わず、かなりの割合の人と英語でのコミュニケーションが可能でした。
ここでもやはり「便利なツール」として英語を使う機会をもつことで、自ずと英語のリスニングとスピーキングが上達するわけです。
さらに、Pimsleurを代表格として、英語で作られた言語学習ツールは、非常に優れている上に幅広い言語をカバーしています。
つまり英語を、他言語を学ぶツールとして使えたほうが、もっと色々な言語を習得したくなったときに、より優れた言語学習ツールで効率的に学習を進めることができるのです。
効率的に他言語を学ぶことで得られるもの
日本語で他言語を学ぶよりも負荷が高くなるのはたしかですが、このメリットは大きいでしょう。約5年間で12カ国語を学んだ私は、まさに、そうした恩恵を享受してきた身といえます。
そして多くの言語を理解できるようになると、本書(第1章)でも述べたように、アクセスできる情報量が格段に増加するということも改めて付け加えておきます。
この点については、ニュース感度や政治経済の知識レベルも問われるところですが、「英語をツールとすると効率的に他言語を学べる」ということが、やがては情報強者となり、より広い視野でさまざまな物事を考えられることにもつながる可能性があるのです。