ホームページに顔を載せる社長には自信がある

カルタ君:イケメン若社長はまだ30代半ば。ホームページに大きな自分の写真を載せているので、少しチャラい感じがします。

エミン先生:ホームページに社長の顔が堂々と載っているのはプラスポイントだよ。腕のいいコックがオープンキッチンで料理するのと同じように、自分のビジネスにゆるぎない自信がないとできないからね。

写真=iStock.com/PeopleImages
※写真はイメージです

カルタ君:でも筆頭株主でもあるイケメン若社長がなんでも一人で決めてしまうと、優秀な社員は力が発揮できずに離れていくのではないですか?

エミン先生:ところがね、これまで10倍になった企業の共通点を探してみたところ、オーナー社長だったケースが多いんだ。思い切った決断や長期的な視点に立った経営ができるし、株価が伸びれば自分の資産が大きく増えるから、雇われ経営者に比べてモチベーションも高い。

カルタ君:10倍株になるためには、イケイケの社長のほうが向いているのですね。正解はAか。業績だけでなく、投資する企業の社長まで調べないといけないとなると、10倍株を探すのは大変だ。

エミン先生:それじゃあ、カルタくんには特別に、私がこれまでの経験や分析で見つけた、10倍株の条件を教えてあげましょう。

カルタ君:やったあ!

売上成長率と営業利率率のボーダーライン

私たちが長年にわたり、10倍株の共通点を分析したところ、大きく4つありました。

(1)過去4年間の売上成長率が年20%以上

まずは企業の成長の源泉である売上高が着実に伸びているのが条件です。売上高が伸びていれば、それは競合他社との競争に勝ってマーケットシェアが拡大しています。または新製品で新たな市場を開拓しているかもしれません。シェアはそのままでも市場そのものが成長している場合もあります。

毎年20%ずつ売上高を伸ばしていれば、4年で倍になるスピードです。

(2)営業利益率が10%以上

これは企業の「稼ぐ力」です。営業利益とは、売上高から原価や人件費などを除いた儲けのこと。これを売上高で割って求めたものが営業利益率です。本業でどの程度の利益を出せているかを確認します。営業利益率は業界によっても異なりますが、10%以上が望ましいです。