ネイティブが見て違和感がない表現を検索する
翻訳家の下岡聡子氏は、できるだけネイティブに近い表現にするよう、実際に使われている表現を検索して、参考にしているそうです。
例えば「毎日のコーディネートをマンネリにしない」と英語で投稿をしたいとします。
まずGoogle検索で「make a difference everyday style」と検索します。すると類似表現を太字で表示してくれます。
多少の英語力は必要になりますが、これらをヒントに別の文章を考えることができます。この例では、下記のような文章が考えられます。
・Elevate your everyday style in 3 steps
・How to look stylish every day
・Make everyday outfits more interesting
表現の参考にするには、とても便利な機能です。
また、完全一致検索(単語の順番を含めて完全に一致する文章で検索する方法。検索したい文字を""で挟む)を活用する方法もあります。こちらは元Googleの金谷武明氏からお聞きしました。
例えば「I wonder if you help」という英文が自然な表現かを調べてみましょう。私の環境で通常検索すると、「947,000,000件」の結果が出てきました。しかし、"I wonder if you help"にすると、「651,000件」しかありません。この表現はそれほど使われていないことがわかります。
これを"I wonder if you could help"にすると「1,020,000件」に増えました。
こちらのほうが一般的に使われていそうです。さらに"I wonder if you can help"にすると「7,180,000件」に増えました。
検索結果が多いということは、その表現がよく使われているということです。
そのぶん、ネイティブにも伝わる可能性が高いと言えます。
英語以外に翻訳する時も一度「英語」にする
ここまで、日本語と英語の翻訳について説明しましたが、Google翻訳やDeepLを使えば、英語以外の言語への翻訳も簡単にできます。
その場合、日本語を一度英語に翻訳してから他言語に翻訳するのがお勧めです。どの翻訳ツールも、ユーザーが多い言語に対する機能向上に注力しています。例えば英語から中国語への翻訳は精度が高いのですが、日本語から中国語への翻訳はまだまだ十分なクオリティにはなっていません。日本語→英語→中国語と翻訳することで自然な中国語になります。
余談ですが、Google翻訳には「Google翻訳改善協力」にフィードバックを送信できます。これは世界中の翻訳者の協力により、ボランティアでGoogle翻訳のクオリティを上げる活動です。言語力に自信のある方は、機能向上に協力してみてください。