ユニクロ新社長は同社のチャレンジャー精神を象徴する適材
塚越氏は、エリート街道を突き進んできたわけではない。中堅大学卒、新卒から現場叩き上げで結果を出し、時に人材教育分野などのバックオフィスも経験してきた。慢性的な赤字に悩む北米部門の責任者に抜擢されてからは、安売りをやめ、品質の良さからブランドを構築し、黒字化を達成した。そのキャリアは、同社のチャレンジャー精神を象徴し、若手たちの士気を刺激するに十分すぎるものだ。
社内事情にも明るく、国際派であり、同社を象徴するような挑戦心と若さの溢れる人物。そして誰の目にも明らかな、北米での大きな成功。そんな塚越氏の姿に、柳井氏は「器」を見いだしたのであろう。
ついに、最後の課題であった柳井氏の承継問題にも決着をつけつつあるユニクロ。期待の膨らむこの人事に熱くエールを送りつつ、塚越氏がまずどんなアクションを見せるのか、同社の今後の展開から、目は離せない。