妻が勝手に離婚届を提出

そうしていたところ、半年前に妻は在住する地方自治体へ離婚届を出しました。

地方自治体は届を受理したのちに、離婚届を受理したとの通知を単身赴任している夫へ送ってきました。

男性としては、自分は離婚届に署名捺印をしておらず、妻から離婚届を出すことについての相談は受けておらず、提出するといった連絡もいっさい受けていないため、突然の知らせに驚きました。

男性は、まさか妻が勝手に離婚届を出すとは想定していませんでした。そのため、妻と息子が在住する地方自治体へ、万が一離婚届が提出されてもそれを受理しないようにという「離婚届不受理申出」を提出していませんでした。

しかし、近年夫婦としての体をなしていないこと、また過去に離婚の話が出て、二人の関係も疎遠になっていることから、妻がそうした考えであれば致し方ないかもしれないと考え、仕事の忙しさに紛れてそれ以上、妻を追及することは避けていました。

戸籍に知らない「自分の子」が…

長男の子育てはいっさい妻に任せているため、離婚にあたって、親権者が妻になるのは致し方ないことと考えました。離婚後も、給料が振り込まれる預金通帳と銀行カードも妻が持ったままでした。また、養育費などの話もしていませんでした。

最近、会社から海外出張を命じられたため、パスポートを作成する必要から戸籍謄本を取り寄せました。すると、男性は戸籍に自分の子として、会ったことも名前を聞いたこともない長女の名前が記載されていることに驚愕しました。今まで、妻が長男以外に子どもを身ごもって出産して子育てしているとは想像したこともなく、気がつかなかったためです。珍しく帰宅したおりにも、妻はそのようなそぶりを見せず、長男から妹の話題が出ることもありませんでした。

写真=iStock.com/takasuu
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戸籍には、長女の出生時に自分が父として届けられていました。妻が離婚すると同時に、二人の子どもが親権者を母として除籍されていました。除籍された二人の子どもの記録は戸籍に残っています。

長女は出生時に出生届が出されて、自分の子どもとして届けられていたわけです。そこで元夫はこの娘と自分との間には親子関係が存在しないということを確認してもらいたいということで「親子関係不存在確認」の申立を家庭裁判所へ行いました。