貯金するよりも自分の発展につながるお金の使い方を教える

我々は、経済の中にあるひとつのパーツとして存在しています。

そのひとつが稼働を止めてしまえば、すべてに影響を与えます。

会社を作った以上、自分だけ貯めに走れば、腐食の根源を作ることになります。

自分を中心に経済は滞り、お金の循環がなされぬまま腐敗し、機能停止するまで周りに迷惑をかけることになります。

そんな会社が、社会を良くすることはできません。企業は地域の見本になる必要があります。

そこに働く人、商品、関わるものすべてが企業の一部となり見本になることで、会社は発展を遂げます。

そのベースとなる企業が貯金を行えば、そこに勤める社員が貯金するのは、いたしかたありません。

企業そのものの考えが先行投資に対し積極的になれば、会社は活性化し、物凄い速度で循環を始めることになります。

このことはレムにも伝え、貯金するのではなく、次の自分の発展に使うように言っています。

「お金は必要以上に貯めたらダメだよ。お金を増やす機会を捨てることになるからね。お金を使うことで、また新しいお金が入ってくる。この循環の考えを絶対に忘れないで」
「うん。わかった」

単なる欲を満たすものはただの消費

「そう言えばパパ。テスラの株を最初に100万円買った人は、12年で3億円を超えたんだって」
「それは凄いね」
「これからの時代、新しい視点を持った会社が、次々と出てくるから世界中をチェックしておくといいね」
「最近は、ロボットも面白いよ」
「どんな話?」

船ヶ山哲『夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生』(徳間書店)

当然、レムは今回の取り組みでも、一円たりとも貯めようなどとは考えていませんでした。貯めれば税金を持っていかれるだけですし、貯める会社に関しては、国は強制的に循環を促してきます。

そうなればレムの未来に100%の可能性をかけることはできなくなりますので、今欲しいものすべてを紙に書き出し、稼ぐ前に、使い先を決めさせることにしました。

「今回、レムは何にお金を使う?」
「まずは寄付を行って、残ったお金で最新鋭のパソコンを自分で作りたい。でも全部揃えたら高いかな?」
「大丈夫だよ。全部のパーツが買えるように、REM’sパック(※)をたくさん売ればいいから」
「そうだね」

もちろん、この時の視点は、次にお金を生み出すものというのは、言うまでもありません。単なる欲を満たすものであれば、それは消費となり、次なる売り上げに繋げることはできなくなります。

編註:プログラミングが得意なレムとビジネスプロデューサーの著者が一緒に考えたITに特化したパッケージングサービス。

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