配当利回りが8%を超えるものも

企業名になじみのないものもあるかもしれませんので、参考までに業種の情報を入れておきました。トップの銘柄は、日本株はほぼ7%、米国株は8.4%の水準となっています。

配当は通常、日本株であれば年1〜2回、米国株であれば年4回もらえます。銘柄をうまく組み合わせれば、毎月不労所得が入るようにすることもできます。

日本株の高配当株には建設業や輸送用機器、食料品メーカーなどが多くなっています。米国株の高配当株には一般消費財(日用品など)やIT・通信に関わる企業が多くなっています。

また、高配当株だけでなく、増配株にも注目したいところです。増配株とは、配当金の金額を増やしてくれる銘柄のこと。長年にわたって毎年配当金の金額を増やしている銘柄を連続増配株といいます。

毎年増配するには、右肩上がりで成長している、継続的に利益を出し続けている、配当を出せるだけのお金を貯めている、財務が健全であるといった優良企業でないと難しいでしょう。増配によって配当が増えるだけでなく、株価もさらなる上昇が見込めます。また、増配株は、市場全体の暴落にも強いのが特徴です。

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「高配当株」と「増配株」は何が違うのか

日本株・米国株の連続増配株上位10銘柄は、図表2のとおりです。

日本の連続増配株として有名なのは花王(4452)で、33年と独走しています。しかし米国株は60年以上も連続増配を続けている銘柄が複数あります。アメリカン・ステイツ・ウォーター(AWR)はなんと69年です。

業種で見ると、日本株は化学、米国株は一般消費財や工業に連続増配株が多くなっています。市場はときどき暴落しますが、ITバブルの崩壊、リーマンショック、コロナショックなどを乗り越えて連続増配しているわけですから、さすがの一言です。

直近は、日本株は株主優待を廃止して、配当に力を入れる企業も増えているようなので、今後は高配当株・増配株はますます人気になっていくかもしれません。