「ちゃんと読む」「ちゃんと書いて考える」が重要
パッと見、あまりの長さに怯むが、リード文をしっかり読めば、その先の展開はおおよそ見えてくる。理科・社会入試には大きく2つのパターンの問題があって、1つはすでに知っている知識を使って解く問題、もう1つはリードの中に新しい知識が書かれていて、それを読み進めながら、既存の知識と結びつけて考えていく問題。まずは、どちらの問題なのかをリード文から判断する必要がある。それをきちんと読まずに、いきなり問いから読んで解こうとしてはいけない。なかにはリード文の中にすでに答えが書かれていたり、一見難しそうな問題に見えてもよく読むとそれほど難しくない見かけ倒しの問題もあったりする。つまり、きちんと読めるかが重要になるのだ。
こうして見ていくと、4教科共通して言えるのは、「ちゃんと読み」「ちゃんと書いて考える」という正しい勉強の仕方が身に付いているかどうかを見ているように感じる。難関校の入試も難度こそ違うけれど、同様の傾向が見られる。つまり、中学入試全体が、知識の詰め込みやパターン学習といったこれまでの勉強からの脱却を図ろうと動き出しているのだ。今後はその点を意識して、どんなタイプの問題が出題されても応用力が利く、納得のいく理解を心がけてほしい。