落ちる原因は肩書や年齢ではなく、自分の内にある
転職を成功させる方法を考える上で、逆にどういった原因で落ちるのかについて考えてみたいと思います。一般的に転職活動の選考で落ちた場合に、応募者への気遣いもあってか会社からは落選理由が伝えられないケースがほとんどです。そんなとき、生真面目な人は「自分の肩書が足りなかったのか」や「年齢がネックになったのではないか」とネガティブな方向で反省をしてしまいがちです。
この反省は間違っていて、実際には肩書や年齢といった表面的なものではなく、自分の内にあるものが原因となっている場合がほとんどです。
そして原因は、完全な実力不足のケースを除き、自分がしっかり分析できていない、自分の色(強みや特徴)がしっかり出せていない、この2つに集約されることでしょう。
書類審査で問われるのは、履歴ではなく行動と成果
私はクライアント企業が専門職を採用するにあたって、書類の第三者評価を依頼されることが度々あります。それらを見ていてNG判定せざるを得ない人の書類の特徴としては、単なる経歴の羅列になっていることが挙げられます。というのも、最近では仲介するエージェントが気の利いたフォーマットを用意しているため、どの人の書類もそれなりには見栄えのするものになっているのです。
一方で採用する側は失敗したくありませんので、応募内容の真偽を見極める必要があります。そのため、単なる勤務歴や職務歴の羅列だけでは不十分で、与えられた役割の中でその人自身が取った行動や成果が具体的に書かれている方が選考上有利に働くのは間違いありません。
転職者がそれまで会社やチームの方針通りに行動してきた人が多いのはある程度仕方がないのですが、皮肉にも採る側はそれでは不十分だと思っています。率直に言うと、その人自身が自分の考えや哲学に基づいて行動したこと、その人だったからこそ実現したことについて、具体的なエピソードを交えながら書いてほしいと思っているのです。