ミスが増えたり、一人で過ごすことが増えたりする

五月病の兆候は、「仕事の様子」にも表れます。集中力がなくなったりするので、今までなら納期をきちんと守っていた人が、締め切りギリギリになって提出するようになったり、納期を過ぎるようになるのは要注意です。また、メンタルヘルスの不調に陥ると、思考力や決断力が低下することも多いので、ミスも多くなります。

3点目は、「人との関わり方の変化」です。人と話すことはエネルギーがいるので、メンタルヘルスの不調のときは、人と関わるのを避けようとする傾向があります。人といると疲れてしまうので、一人で過ごす時間が増えるのです。これまでは休憩時間には同僚と雑談したり、昼食も誰かを誘っていたような人が、人と関わろうとしなくなったりしたら気を付けた方がいいでしょう。一人で過ごす時間が増えたり、仲間と昼食を食べていても口数が少ない、話題に入ってこない、といったことがないか、注意してください。

メールやチャット、ウェブ会議の様子にも注意

こうした兆候は、オンラインだとなかなか気付きにくいかもしれません。ですからオンラインの場合は、「メールやチャットのやり取り」と「ウェブ会議の様子」に気を付けてみてください。

例えば、「メールやチャットのやり取り」では、返信が遅くなったり、チャットの書き込み頻度が少なくなった、などの変化がないか。また、表現や言葉遣いが攻撃的になったり、淡泊になったり、ネガティブになったりといった変化がないでしょうか。

「ウェブ会議の様子」では、これまでカメラをオンにしていたのにオフにすることが増えたり、発言の回数が極端に減ったりしていないか、といったあたりがポイントです。

写真=iStock.com/NoSystem images
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ただ声を掛ければいいというものではない

では、部下のこうした兆候に気付いたとき、上司はどうしたらよいのでしょうか。まず絶対にやってはいけないのは、兆候を軽視して放置することです。「多分気のせいだろう」「まさかメンタルヘルスの不調なわけがないだろう」「放っておけばそのうち元通りになるだろう」と、自分に都合よく受け止めてそのままにしてしまう人が非常に多いのですが、これはよくありません。

上司は少しでも兆候に気付いたら、ぜひ部下と話をしてください。

そのときも、「軽く声を掛ける」といった形にするのはやめましょう。たとえば打ち合わせが終わって、会議室から出る途中に、「ちょっと疲れてるみたいだけど大丈夫? 五月病なんじゃないの?」と、立ち話の形で声を掛けるなどです。