良いコンセプトは「商品の良さとベネフィットを端的に伝える」
「良いコンセプト」とはなんでしょう。
まず“性質要件”としては、
2.同じコンセプトで売り出している商品が、まだ市場に存在していないこと
でしょう。
そして“表現要件”としては、
2.1文で表現できること(端的であること)
です。
これはキャッチコピーとは全然違います。
キャッチコピーは、「聞き心地をよくする」「情報を削ってでも印象を残す」などが目的になりますが、コンセプトの表現は「商品の良さとベネフィットを端的に伝えること」が目的になるからです。
だからコンセプトの表現は、かっこ良くなくていいのです。
一言で商品の情報が伝わることが第一優先です。
この「育てるオナホ」を思いついたとき、正直「いや絶対これじゃん!」という確信は……ありました(笑)。
しかし、製造の最小ロット数がかなり多く、失敗したらオシマイなので、コンセプトの検証を念入りにすることにしました。
コンセプトを商品名で表現「いきなり!ステーキ」の例
お客さんに対してできるだけ早い段階で商品の良さを伝えるため、商品名にもコンセプト要素を含ませました。
コンセプトとは、他の商品にはない、その商品の最大の強みです。
顧客が購入の比較検討段階において、商品説明をじっくりと読まないことも多いため、少しでも早く顧客にコンセプトを伝える必要があります。
商品名を聞くだけで「あ、こういう商品なのかな」となんとなく察せるようにします。
例として、「いきなり!ステーキ」はめちゃくちゃわかりやすいです。
「ラーメン感覚で、気軽にステーキを食べたいなあ」という人に対して、「うちは、最初からステーキだけ出てきてサクッと食べれるよ!」というお店の特徴を、店名にも表現しています。
最近は、ウーバーイーツなどにも最適化するように、「なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。」など商品の特徴を店名に反映している店舗が増えてきましたね。
店名を一覧で見たときに、店の特徴が即座にわかるため選んでもらいやすくなります。
私が応援しているノンワイヤーブラ専門D2Cブランド「BELLE MACARON」の「24hブラ」も「24時間つけていられるくらいつけ心地がよいブラジャー」という特徴を端的に表現しています。
また、小林製薬の商品はコンセプトを超わかりやすく表現しているものが多いので参考になります。
例えば、シミを防ぐ化粧水「ケシミン美容液」や、アルコールによる頭痛に効く薬「アルピタン」、ガス溜まり改善薬「ガスピタン」、蓄膿症に効く薬「チクナイン」などがあります。
私が大好きなYouTubeチャンネル「考えすぎちゃう人」も、動画を再生せずとも、動画一覧を見るだけで「アニメなどの解釈を考えすぎたらどうなるのかという動画なんだな」など、察しがつく表現に統一されています。
このように、コンセプトを商品名で表現すると、悩みを持っている人が比較検討段階で見逃しにくく、選んでもらいやすくなります。