根性で覚える暗記方法は効果が薄い

私の経験では、この覚えようとする努力はしなくていい。小さなイライラが積もり積もって、学習が嫌になってくるからです。それに、根性で頑張っても、大した効果がないからです。みなさんは、学生時代の根性のボキャビルをどれくらい覚えていますか? 忘れた単語が多いでしょう。現代のアプリを使ったボキャビルでは、なおさら不要だと確信しています。

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私は、resolutionに対して瞬時に決意だと答えられなかったら、正解画面を軽く眺めるだけ。すぐ次の問題に進みました。アプリは誤回答した単語を定期的に繰り返し聞いてきます。2回目も3回目も答えられない。でも、気にせず、次の問題へどんどん進めました。まちがえたとき気に病まないこと、逆に正解したときは爽快感をたっぷり味わうように意識しました。

記憶力とは不思議なものです。接触回数が増えると、いつか自然に覚えます。私の場合、2週間くらいしてresolutionを目にした回数が10回目くらいになると、自然に「決意」という意味が思い浮かぶようになりました。正解の爽快感をかみしめます。そこからあと数回繰り返せば、安定した記憶になります。覚えようとして覚えた単語よりも、時間をかけて自然に覚えた単語は長く忘れないものです。感覚化しているからですね。

1単語を覚えるのに2~3週間かける

覚えようとしない暗記法は、1つの単語を覚えるのに長い時間がかかります。でも、アプリは同時に何十語か何百語のセットを覚えさせようとしています。1語を覚えるのに2週間とか3週間かけるイメージで、のんびりと取り組むことがボキャビルのコツなのです。それでも、数カ月という長期間では大量の単語の暗記が可能です。

ボキャビル用のアプリは数十種類あります。人気ランキング上位のものは、どれもよくできています。学習目的と好みから好きなものを選べばいいと思いますが、私が一番よく使ったアプリはiKnow!でした。コース設定や例文が大人の再学習に最適です。脳科学にもとづく学習プログラムで、最適なタイミングで、最適な単語を学習することができます。いったん正解しても、また忘れたころに同じ単語を聞いてきます。本当に記憶に定着するまで完了になりません。

iKnow!は、単語を単体ではなく、その単語が使われるフレーズで覚えさせようとします。スペルやリスニング能力も総合的に身につくように設計されています。単語とその意味のペアを覚えるのではなく、使い方を覚えさせる、よくできたプログラムです。