引っ込みがつかなく、自分で自分の首を絞めることに

「空気を読む力」がマイナスにあらわれると

では、なぜ「自分を後回しにしてしまう」「つい引き受けてしまう」のでしょうか。

このような人は、「空気を読む力」に長けており、自分のことよりも、その場の空気を乱さないことを優先する傾向にあります。

通常であれば、何かについて「わかった?」と確認された場合は、返事をする前に自分がどれだけ理解できているかを確かめるはずです。「これ、お願いできる?」と聞かれたら、自分にそれを果たすだけの能力や余裕があるかを、まず確認するでしょう。

しかし、冒頭のような悩みを抱えがちな人は、その場の「空気を読む」ことを優先して、つい相手の期待に沿った返事をしてしまいます。

結果として、引っ込みがつかなくなり、自分で自分の首を絞めることになってしまうのです。

空気を読みつつ、自分も大切にすることができる言い方

「空気を読む力」がプラスにあらわれると

ではどうすれば、空気を読む力をプラスの出方にすることができるのでしょうか。

マイナスからプラスへの変身のコツは「その場で質問をする」こと。

安田正『できる人は必ず知っている 一流の自分の魅せ方』(三笠書房)

「ノー」とストレートに断りづらいのなら、「イエス」と返事しても構いません。ただ、そのあとに必ず「質問」をするようにするのです。

たとえば「これ、わかった?」と聞かれた場合は、「はい、大体はわかりました。ただ、○○について、もう少しくわしく教えていただけませんか」という具合です。

また、無理な頼み事をもちかけられた場合も、「はい、わかりました。ただ、今やっている仕事が片づいてからでもよろしいですか?」と聞いてみましょう。

これだと「断った感」がないので、相手も悪い気はしません。むしろ普通に「はい」と答えるよりも、積極的な印象さえあります。空気を読みつつ、自分も大切にすることができる言い方を、ぜひ試してみてください。

関連記事
部下との1on1は「よろしくお願いします」で始めてはいけない…実験してわかった最も効果のある"最初のひと言"
「天気の話」はやめたほうがいい…なぜか雑談がつづく人が使っている3つの切り札「お・び・え」とは
「自分の意見は正しい」としたり顔で話し続ける人に本当の正解を抵抗感なく伝えるための鉄板フレーズ
「ああ、それ、わかる」と言ったら一発アウト…一流の人が相手に同調するときに使う絶妙な"共感フレーズ"
銀座ママが「LINEを交換しよう」と聞かれたときに必ず使う"スマートな断り文句"【2021編集部セレクション】