「小6レベルの学力」さえあれば東大合格は狙える
高校入学時点で、偏差値30、40台から東大合格、東大野球部に入部した選手たちはたくさんいます。ただし、それには、ある共通点があります。
「小学校6年生レベルの学力」が、あるかどうか――。
ここがスタートラインになります。逆に、それがあれば、高校入学時点からでも、東大合格がねらえます。
「小学校6年生レベルの学力(基礎力)」とは、具体的に、次の4つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
基礎力①人の話をよく聞き、お手本を真似できる(しつけ)
親や先生、先輩たちのアドバイスに、素直に耳を傾けられることです。これは、ご家庭でも養われるものでもあります。親御さんの中には、周囲の話を聞けない方がいたりしますが、それだと問題です。子どもたちは親の背中を見て育つものです。
ここでも部活の利点があり、監督や先輩たちから有無を言わさず、同じ練習を繰り返し指示されたところ、自然とできるようになった、というような成功体験を得る機会があります。伸びる子たちの共通点は素直に話を聞けて、先輩たちを真似る力です。こうした子は逆転合格の芽があります。
親子の会話で読解力を育む
基礎力②読解力が小6レベルをクリアしている(国語)
読解力とは「やさしい言葉に言い換えられる能力」です。
数学や英語、社会科目をはじめ、文章題を解く際には読解力が必要ですし、すべての勉強の基礎となります。
読解力は本を読むことで高められますが、読書が苦手という子もいます。そこでできるのが、親子での「会話」です。会話によって語彙力と人生経験を身につけることができるので、できるだけ家族一緒に食卓を囲むなどして、「今日一日どんな仕事をしたか」「こんなことが起きた」という会話のキャッチボールをしてみてください。親御さんたちの様子も伝えられるいい機会です。
YouTubeなどでは情報を受けるだけで発信することがないので、相手の話を理解しようとする緊張感が生まれません。だから、会話が有効なのです。「これって、どう思う?」というやりとりを通して、お子さんの読解力を育んでください。
基礎力③割合の感覚が身についている(算数)
割合の感覚とは、たとえば「半分」「2分の1」「50%」「5割」「0.5」が同じ意味かわかるか、次に「2分の1」と「5分の3」のどちらが多いかがわかるかといった感覚です。
一例を挙げると、「600円を1対2で分けるとしたら、まず3等分にして1個、2個と分けると考える」「漢字を10個書くのに、1分かかるとして、1000個書くなら何分かかるか」というのが、すっと理解できる子と、できない子がいます。
この感覚を養うには、幼い頃から日常的にパーセンテージ(%)や割合などで考える習慣を増やすことでしょう。親子で買い物をするときなどに会話に組み込んでみるのも方法です。
その点、野球好きの子なら「○○選手の打率は3割で、○○選手は2割5分か」や「○○投手の投球だと、ストレートが全体の60%もあるんだ」と自然に興味を持って覚えてくれるはずです。