何が苦手か掘り下げていくと志望学部選びが具体的になる
「他人と話すのが苦手」
→ゼミで共同研究するような学部は避けて、自分でコツコツ勉強できる学部を選ぶべき
「暗記ができない」
→こみ入った専門知識が必要な学部は避ける
「じっくり考えるのが苦手」
→実験が多い学部が向いているかも
上記の例でいえば、「暗記が苦手」だから「こみ入った専門知識が必要な学部」を条件から外すとします。ただそう考えているうちに、暗記が苦手というより「学んだことがすぐ活かせないから、覚えることが多い状況がイヤなのかもしれない」と思いいたるかもしれません。
「それなら、例えば学んだことがすぐに活かせそうな経済学部はどうか? でも経済に興味はない。ただ自分がイメージしている経済学部の勉強って、実際の経済学部の勉強とどれくらい合っているのか。少し調べてみよう」
ここまで考えると、「暗記が苦手」をきっかけに、志望学部選びがかなり具体的になってきます。条件をひとつ付け加えるだけで、自分を深掘りするいい材料になります。
周囲の「なりたくない人」を参考に受験スタイルを確立する
また、なりたくない人を見つけて、その逆、あるいは上をいくように目指すという手段もOKです。他人を軸にした進路選択法ではありますが、最重視すべきは「志望校を具体的に決めること」なので、これでも問題ありません。
例えば、「勉強もできて、センスもあるのに、実力より偏差値がはるか下の学校を志望校にあげている人」「あまりにも順当なレベルの学校を志望している人」が周りの受験生にいるとします。
もしこうした人にはなりたくない、自分は少しでも挑戦してレベルの高い大学・学部に行きたいと思うなら、その人よりもレベルの高い進路を選択しましょう。
逆に、「熱血で目標も意識も高いが、中身が伴っていない人」がイヤだと思うなら、現実的な戦略で合格できる志望校を選択するはずです。
「この人は嫌だ」という視点から志望校を決めるのは、人聞きが悪いようにも思えますが、その人にいわなければ、むしろ自分は何が許せないのかがはっきりして、自分の受験スタイルが明確になり、かなり効果的です。
「やりたくないこと」「できないこと」「なりたくない人」など、否定的な内容を紹介しました。ただ、これはあくまで志望校が具体的に決まっていない場合の話です。自分が行きたい志望校・志望学部が見つからないなら、真正面ではなく、少し別の視点から探ると、見つかりやすくなるということで、よくある「やりたいこと」など肯定的内容で決まるのであれば、その進路を選んだ方がいいでしょう。