ネズミ講被害から夜の街へ
坂井志穂は学生時代にキャバクラ嬢になり、吉原の高級ソープまで一通りの夜職を経験している。どうして、その道を歩むようになったのか聞いていく。
風俗はそのキャバで一緒に働いていた女の子から出稼ぎ風俗に行こう、って誘われたのがキッカケ。その子はホス狂いで、いつも、いつも、お金が大変って言っていた。出稼ぎ風俗にひとりで行くのはツライから一緒に来てほしい、ってなった。
学生時代はお金には困っていなかった。東京近郊の実家暮らしで、学費は両親が払ってくれた。歌舞伎町のキャバクラ嬢になってから現在に至るまで、お金に困った経験はまったくないという。
会って営業すれば、買ってくれるおじさんはいたので損はしなかった。ネズミ講に引っかかったのは、同性の友達を出会い系サイトで探したから。初めて会った女性にキラキラしたコミュニティーに誘われて――。学生あるあるですね。
「キャバクラで働いてもいいことない」
歌舞伎町のキャバクラ嬢になって、同じ店に勤める、同じ年齢の女子大生の友達ができた。その友達は歌舞伎町で働いて、すぐにホス狂いになった。
担当ホストに貢ぐようになってキャバクラの収入ではお金が足りなくなり、出稼ぎ風俗嬢になった。最初の出稼ぎのとき、強引に誘われて一緒に行っている。
スカウトマンに紹介されたのは、福島県の小名浜だった。坂井志穂は田舎で寝泊まりするのがすぐに嫌になって辞めてしまった。数カ月後、ホス狂いの友達から借金を申し込まれた。65万円を貸したら、その友達はすぐに目の前から消えた。
一番よかったときは、月100万円くらい。メンズエステは女の子がマッサージするけど、逆に女の子にマッサージをしたいってお客さんが多くて、そういうお客さんからチップで10万円もらうとか、おいしいことが続いた。
メンズエステで稼げたことで風俗が面白くなって、もっと稼ぎたいなと思ってパパ活も始めました。