食欲や睡眠の状態変化はうつの大きなシグナル
うつ病では、食欲障害と睡眠障害が同時に生じることが多いです。
食欲に関しては、一般に、うつ病の人は食欲が減退します。そして、「不眠」もうつ病の典型的症状で、寝つきが悪くなる以上に、夜中に目が覚めてしまう「早朝覚醒」が多くなります。
ちなみに、認知症の人は、食欲が増すケースが多く、またよく眠り、ロングスリーパーになる傾向があります。そのため、これらの点に着目して、うつ病か認知症かの区別がつくこともあります。
そして、治療をめぐる最大の違いは、認知症は、今のところ、進行を遅らせることはできても、治癒することはできませんが、老人性うつは、適切に治療すれば、かなりの確率で治る病気だということです。
とりわけ、早期に発見し、治療を開始すれば、抗うつ薬がよく効き、90%くらいの確率で治ります。